続・幼なじみの不器用な愛し方

意識するよりも先に浮かぶ思い出に、内心で苦笑する。

わたしの人生は、つくづく有斗なしでは語れないのだ。


「心配して来てくれたんでしょ。ありがとね」

「……別に、暇だっただけだもん」

「やだ、恥ずかしいからってツンツンしなくてもいいじゃん」


脇腹を突くと、恨めしそうに睨まれた。

その耳が少しだけ赤かったことに気付いたけど、言わないでおこう。


「来てくれて、本当にありがとう。1人でいたら……どうにかなりそうだったから」

「……うん」

「宮水の言った通りだった。……今日で、ちょうど3ヶ月だってさ」


なるべく気丈でいようとお腹に力を込めたけど、絞った声はか細く震えていた。


「……そっか」

「うん」

「体調はどう? って、わたしが呼び出しといてなんだけど」

「まぁ、ぼちぼち。朝はすっごく気持ち悪かったけど、今はちょっとマシかな」


体調不良の理由が悪阻とわかったので、食べられるものを検索してみたのが今日の朝。

昨日の夜はとてもじゃないけど食事どころではなく、今朝になってようやく空腹を自覚したんだ。