続・幼なじみの不器用な愛し方

その勢いのまま、通話終了のボタンを押した。


「……っ」


通話終了を報せる無機質な音が、遠くに聞こえる。


逃げてしまった……。

あまりにも切迫したような声。

そんなお母さんを安心させられる言葉を、わたしは今持ち合わせていない。

“元気だよ。心配しないで”

あの声を聞いてしまったら、平然とそう言えるだけの余裕なんてなくなって。

母親にならなきゃいけないのに、娘に戻ってしまいそうになる。


「消印なしで、手紙って送れるのかな……」


今度、郵便局に行って聞いてみよう。

消印なしで送ることが出来るなら、元気に暮らしていることを手紙に書こう。

それで安心してもらうことが出来たら、その時は……電話で言葉を交わしても、お互い冷静でいられるかもしれない。