続・幼なじみの不器用な愛し方

「2人とも……元気にしてるかな」


落ち着いたら連絡する、だから心配しないで……。メモにはそう書いた。

あの時は、何も気付かれることなく家を出ることに必死だった。

別れ話をした後すぐに有斗の連絡先はブロックしていて、それについて言及されることも、有斗の両親に会うことも怖かった。


有斗と別れて、もうすぐ5ヶ月になる。

目まぐるしく日常が過ぎていく彼の中で、わたしとの日々はとっくに思い出になっているだろう。


「今なら……かけても、大丈夫かな……」


どこにいてどんな状況かまでは言わなくとも、元気だよって、そう伝えるくらいは出来る。

それくらいの連絡だったら、しても問題ない……よね……?


逡巡した後、ポケットの中に入れていたスマホを取り出して電話帳を開く。

このスマホに変えてから新しく登録したのは、明海さんと石田さんの番号。それから、宮水と大橋先生。

お父さんとお母さん、そして結子の番号は、前のスマホから控えて登録してあった。


お母さんの番号をタップしかけたけれど、思い直してホーム画面に戻る。

それから、設定画面を開いて、非通知設定にした。


「……」


心苦しいけれど、番号が通知されてしまうのは避けたかった。

今はまだ、頻繁に連絡をとって平然としていられる自信がないから。