続・幼なじみの不器用な愛し方

と、目の前をラフな格好をした2人の女性が並んで通り過ぎていった。

1人は、わたしと同じくらいの髪の長い人。

1人は、すらりと背筋の伸びた50代くらいの人。


「……」


ウォーキング中なのか、キビキビと歩いていく2人の背中をぼんやりと眺める。


明海さんにベビー用品を買いに連れていってもらったのは、つい先週のことだ。

明海さんは本当に面倒見が良くて、頼りになって、石田さんの言葉を借りれば、“オカン”って感じがする。

わたしは明海さんのことが、本当に大好きだ。


その一方で、思い出す。


『いつも甘えてばっかりでごめんね、美月』

『ケーキ買ってきたから、一緒に食べよう』


仕事ばかりで一緒に過ごせる時間は多くなかったけど、屈託のない笑顔を向け、わたしに安心をくれるお母さんのこと。


『夜道は危ないから、あんまり遅くなるようなら連絡しなさいね』

『美月とお酒を飲める日が来るなんてなぁ』


これまた仕事ばっかりで顔を合わせることは少ないけれど、一人娘のわたしを心配して、大事にしてくれるお父さんのこと。


たった一枚の置き手紙だけを残して家を出て行った娘を、2人はどんなふうに受け止めたんだろう。