続・幼なじみの不器用な愛し方

「一瞬、誰かわからんかった。えらい思い切ったな」

「ここまで短くするのは初めてなので、ちょっと迷いはしたんですけど。

今後のことを考えたら、思い切って切っちゃったほうが楽だと思って」


耳のすぐ横に流れる毛先を持ち上げる。

近くの美容院を予約して、鎖骨の下まであった髪を思い切ってショートにしたのだ。

これまでは切ったとしても結べる長さにしかしたことがなく、顎の高さで切り揃えたミニボブは自分の目にも新鮮に映る。


「短いほうが乾かす時間短いもんな」

「そうなんですよね。まめちゃん生まれたら、初めとか絶対てんやわんやになっちゃうから」


今日に至るまで、病院で開催されているプレママセミナーに何度か参加し、妊娠や出産、育児に関する知識を少しずつ得てきた。

右も左もわからないままスタートした妊婦生活だったけど、セミナーで学んでいたおかげか、幸いにも体調管理などについてはそこまで悩むことなく来られた。


一方で不安を感じたのは、体験の時間だった。

おむつの替え方、肌着の着せ方、沐浴の仕方。

助産師さんの指導のもと練習もさせてもらったけど、到底1人でテキパキとこなせる作業とは思えなかった。