続・幼なじみの不器用な愛し方

「アキちゃんって、しっかりしてるし気遣いも出来る人だけど、時々すごく不器用だよね」

「それがアキのカワイイトコでもあるんですけどね」


隣に座る宮水の手が伸ばされ、わたしの背中にそっと添えられる。

向かい側から向けられる眼差しは柔らかく、2人の優しさを感じて胸がぎゅっと切なくなる。


「……やだ」

「うん?」

「2人とも、なんかやだ。愛煙家のくせして今日わたしの前でぜんぜん吸わないし、わたしのこと、ばかな選択したなって怒んないし」


子どもが出来たことを相手に伝えず、別れを切り出して失踪。

それはわたしに出来る精一杯だったけど、周りからすれば独りよがりの暴走に見えたっておかしくない。

それなのに、こうやってわたしを気遣って会いにきてくれる。

その優しさが嬉しくて、知らない土地で気を張っているのが緩みそうになる。


「怒んないよ。いつだってアキちゃんの味方だって、アキちゃんが辞めちゃう時に言ったでしょ」

「そうそう。どうにもならないような無茶は怒るけどね」


あぁ……もうだめだ。

ギリギリのところで持ち堪えていた雫が、瞬きの弾みで押し出されてしまう。