続・幼なじみの不器用な愛し方

「よかったです。2人は、明日帰っちゃうんだよね?」

「うん。ほんとはもうちょっといたかったんだけど、親戚のとこに顔出さなきゃいけなくてさー。明日は軽くご飯食べて帰る感じになっちゃうかな」

「そっかそっか。来てくれて本当にありがとう。明日、お見送り行くね」


楽しい時間って、あっという間だ。

自分で言っておきながら、お見送りという言葉に寂しさが押し寄せる。

と、隣でお酒の入ったグラスを傾けていた宮水の目が、不意にわたしを捉えた。


「単刀直入に聞くけどさー、元カレのこと、もう吹っ切れた?」


店内に広がる喧騒が、少しだけ遠くなった気がした。

かぼちゃの煮付けを口に放り込んでいた手がぴたっと止まる。咀嚼の仕方を忘れてしまったみたいだ。


「……何、いきなり」

「深い意味はないよ。気になったから聞いただけなんだけど……」


私の顔を見て、宮水が困ったように笑う。


「その顔見たら、聞くまでもないね」


わたしは今、どんな顔をしているんだろう。

蓋をして何とか見えないようにしようとしているだけで、まだ有斗がど真ん中にいるままのわたしは。