──通学路。 重いバッグを奪い取ったのも、自然な動作のつもりだった。 マネージャーの仕事だからって、一人で全部抱え込もうとする顔を見ていたら、放っておけなかった。 でも、抱えたのは荷物じゃない。 ほんの少しでも彼女の負担を減らしたい、そんな気持ちが先にあった。 それが、考えるより早く体を動かしていた。 隣を歩くと、周りの視線が集まるのもわかっていた。 噂になることくらい、簡単に想像できた。 それでも、手を離そうとは思わなかった。 (……なんで、俺はあんなに必死になってんだ)