いちご

昨日と同じように部活終わりに駅までの道を先輩と歩く

昨日と違うのはその2人の雰囲気

「あの、先輩…」

そこまで言ってから言葉が出てこない

いくら自分の気持ちと向き合っても

大好きな先輩に拒絶されたら

そう考えるだけで怖くて言葉だけじゃなくて足も止まりそうになる

そんな怖さを壊してくれたのは

「すずめ、めっちゃ言いづらいんだけどさ、というか、引かないで欲しいって言うか、うん、聞いて欲しいことがあるんだけど」

私と同じくらい緊張した様子で見慣れない先輩の姿で

「なんですか?」

それがおかしくて、でも怖くて

「あのさ、私、すずめのこと、好き。後輩としてとか、友達としてとかじゃなくて、恋愛対象として、好き。昨日みたいなすずめの姿誰にも見せたくないって思うくらいには独占欲あるし、どれだけすずめが恥ずかしがってももっとハグとかしたいって思っちゃったけど、それでも

すずめのことが大好きなので、私と付き合ってください 」

それが嬉しくて愛おしくて

「っ!?すずめ?ごめん?、さすがに女同士だし、嫌だったよね?そうだよね?」

突然泣き出す私に慌てる先輩

違う、そうじゃない、そう思っても涙は止まってくれない

「っぐすっ、そうじゃなくて、私も先輩の事好きです!お願いします!」

それでもちゃんと自分の気持ちを伝えたかったのに

好き以外の言葉が出てこなくて

だけど。それでも

「へへ、てことはすずめは私の彼女で私はすずめの彼女って事で、よろしくね?」

「っ、はい!」

無事にしおん先輩と恋人になることが出来た