「あとちょっとだったのに!」
「残念だったな、翔太ー。これは俺のだ!」
その場にしゃがみ込む長峰君の横で、湯木君がピーマンの皿を持って見せびらかしている。
二人のすぐ近くでは高田君も皿を取っているようだった。
真彩ちゃんのと同じグラスに入った緑色の液体をすでに飲み始めている。
「瑠衣お兄ちゃんのもお抹茶ですか?」
首を傾げながら問いかける真彩ちゃんに、口元を袖で拭いながら高田君が答えた。
「いえ…この味、僕の方は青汁のようです」
「俺だけじゃなく眼鏡君にも負けるとかツイてねぇなー翔太!腹が膨れて足が遅くなったんじゃねー?」
ケラケラと笑う湯木君。
それをよそに長峰君は立ち上がり、テーブルへと向き直った。
「くそー、ここから巻き返してやる!」
そう言ってテーブルに残った皿を見る長峰君。
残っているのは……あと二つ。
………。
………ん?
…あと二つも残ってる?
毎回テーブルの上に並ぶのは七つだ。
つまり、まだ取っていない人がいる。



