フード・デスゲーム


「えへへ…選んだのはいいけど、愛梨あんまりお餅って好きじゃないんだよね~」


最初に三つ盛り付けられていた焼き餅は、まだ一つしか減っていない。


「あ~あ、愛梨もデスポイントかなぁ…」


うつむきながら悲しげに呟く愛梨ちゃん。

それを見るなり、長峰君は励ますように声を張り上げて言った。


「な…なら、俺が残り、全部食べるよ!」


そんな言葉に愛梨ちゃんが目を輝かせる。


「えっ!ホントに~?いいの~!?」


「う…うん!そしたら愛梨ちゃんのデスポイントを回避できるし…愛梨ちゃんが勝ち残ってくれたら俺も嬉しいから!」


気恥ずかしそうに長峰君が頬をかく。

愛梨ちゃんは長峰君を見上げるように上目遣いをして、にこりと笑いかけた。


「ありがと♡翔太君って頼りになるんだね~」


その鮮やかともいえる一連の流れに、私はぽかんと口を開いていた。