弱さを知る強さ



おしゃれな和食屋の個室で扉を開けると先にみんな席についていた

「おまたせ」

「えっあやはちゃん、顔色わる
さっきより悪いよ、真っ白」

大和お兄さんが私の顔を見て驚いている

みんなも言わないけど同じこと思ってそう

そんなに?顔色悪い?

金森先生の方見ると何も言わずに私の顔だけみて部屋に入った

「さて神田さんは俺が出すから好きなもの選んで食べて
3人は自分で出してください」

「...」

きっとなにも食べられない
ここ最近は3口食べると腹痛で動けなくなる

どうしよう

「食いたいものを食いたいだけ頼め
食えなかったら俺が全部食うから
気にせず好きなもの頼んでいいよ」

下を向いていると隣の金森先生が私にメニューを渡した

メニューを見るとお寿司やそば
天ぷらに魚の煮物、全部美味しそう...

食べれるはずないのに
全部食べたい

お腹は空いている

「...」

みんな着々とメニューをきめて店員さんに注文している

「あやはちゃん食べたいものある?」

お母さんが声をかけてくれた

「...はい」

「いいことよ、なに食べたい?」

「...お寿司も美味しそうだし...そばも天ぷらも
...お魚も美味しそう」

「全部頼め、すみません」

金森先生が店長さんを呼んだ

「...」

「お寿司の10貫盛りとそばのセット、
天ぷらの盛り合わせと本日の魚の煮付けをください」

「セットのお蕎麦は温かいのと冷たいのありますがどちらにしますか?」

「温かいので」

「かしこまりました」

「...そんなに食べれないよ」

「俺も食うから大丈夫」

お父さんと聡お兄さん、大和お兄さんで今日の学会の話をしている

私はずっと下を向いていると

「あやはちゃんと恭介、このあとどうするの?」

お母さんが話し始めた

「特に予定はないけど」

金森先生が答える

「そっか...ちょっとお家こない?」

「えっ?金森先生のご実家ですか?」

「うん、お茶くらいしか出せないけど」

行きたい
金森先生がどんなお家でどんな事して過ごしたのか
そしてあの豪邸の中見てみたい

けど...
金森先生は嫌じゃないかな

横を見ると携帯でメッセージを返していて
聞いているのか聞いていないのかわからない

「...行っていいの?」

「あやはが行きたいなら別にいいけど」

「じゃあ決まり」

赤の他人が金森先生のご家族にこんなに関わっていいものなのか