弱さを知る強さ


◎恭介◎

クリニックに着いて入ると受付の人は締め作業をしていてあとは誰も見当たらない

「お疲れ様」

...ガラララ

親父の診察室から母さんが出てきた

「あやはちゃん2の部屋にいるよ」

「うん」

母さんの後を追って聡が出てきた

「恭介、しっかり話せ
間違ってたことは謝って、でも命に関わることはしっかりコミニケーションとりながら治療を進めろ
恭介にできないなら他に任せろ、時間ない」

「...うん」

...トントントン

...ガラララ

診察室2をあけると
ベッドに座ってるあやはとPC前の椅子に座ってる大和がいた

「よぉ恭介、遅かったな」

「うん」

「まぁ俺も今来たところだけど」

あやはは俯いたまま顔を上げない

「親父は?」

「上にあがって準備してる」

「そっか、大和わるいけど
2人で話したいから出てって」

「おう」

大和は俺の肩を叩いて出て行った

あやはと2ヶ月ぶり
あの日以来だ

「あやは、お腹の調子はどうだ?」

「...」

「ごめんな、あの日は俺が間違ってた
朝、実習先を隠されてたのを知ってムカついていて日中も業務に追われてて余裕がなかった
昼、せっかく訪ねてきてくれたのに対応もできなくてあんなふうになってごめん」

「...」

「俺はただ痛みをとって実習に戻してあげたい
その一心だった
あやはの気持ちとか考えず勇気出してくれてたのも気づかず治療を最優先してしまった
その結果、すごくあやはを傷つけてしまって後悔したんだ、本当にごめん」

「...」

「もう俺で治療が受けられないなら紹介状かくしいい先生紹介するから治療受けて欲しい」

「...」

「痛み止めに頼らず痛みが出ないように炎症抑える治療をしたい」

「...」

なにも話さず顔を上げない

確かにだいぶ痩せた
ご飯食べれたないんだろうな

「よし一旦、飯行く準備するか
親父がだしてくれるんだろ」

...ガラララ

「おーい、飯行くぞ〜」

扉をあけてみんなに集合をかけた

上から受付の方と看護師の方が降りてきた

「私たちはお先に失礼します」

「お疲れ様です」

「お疲れ様です」

その流れにのって親父も降りてきた

父「恭介もきたか」

母「揃ったし行こうか」

各部屋からみんな出てきた

「あやは、行くぞ」

ベッドに座っていたあやはの手をとって
クリニックを出た

父「恭介、場所送るから車できて」

「わかった」

あとの4人は親父の車でいくらしい

あやはの腕を掴んだまま実家に止めてある車に向かった