弱さを知る強さ


◯あやは◯

「紹介状かいてやる」

「いいです」

「じゃあ恭介ここに呼ぶ」

「もうやめてください」

会うの怖い
みんな敵にしか見えない

「なにがあったかしらねぇけど
命を粗末にだけはするな
生きたくても生きれない人たちはごまんといる
お前は治療を受ければコントロールして
好きなことできるだろ
なんで逃げてんだよ」

「...あ...に...がわかる」

「ん?」

「あんたになにがわかるの
私は信じてた
金森先生を信じてたの
先生と出会ってから自分の病気をコントロールしようと思えて治療もちょっとずつできるようになって感謝してた

だからあの日、昼に助けを求めに行ったし
覚悟を持って行った

なのに...なのにあんなことになって...
苦しくて怖くて...
だんだん悪くなっていくし
お腹痛くて勉強も集中できない!!

だから今回は勇気振り絞ってここに助けを求めにきた

薬欲しいと思って相談しにきた
なのに薬もらえないし
金森先生呼ぶって言われて
また頑張って重い腰あげてきたのに裏切られた」

「別に裏切ってない」

「...」

お茶を入れに行ったお母さんがかえってきた

「あやはちゃん...しんどかったね、つらかったね
でもね病気に向き合ってることはみんなわかってるよ
こないだあった時より治したいって気持ちすごく伝わる。それは私も聡も恭介もみんなそう」


「...」

「裏切ってないよ、みんなあやはちゃんの味方だからそれ大前提で聞いてね
今の状態では聡でもお父さんでもお薬は出せない
それはあやはちゃんのためにはならないから
恭介が嫌なら他の先生でもいいからちゃんと診てもらって。顔色も悪いしすごく痩せちゃってる。大変大変」

「...」

「お腹痛くてご飯食べれそうにない?
みんなで今度こそ食事いかない?お父さんもそろそろ帰ってくると思う」

「...」

「恭介も呼んでみんなで行こうよ」

「いや...
「大和も呼ばないとあとでぐちぐち言われるよ」

私が断ろうとしたのに被せて
聡お兄さんが話して私の言葉がかき消された....

「ははっそうね、大和にも声かけてみようか」

話がどんどん進んでいく

「...待ってください」

「とりあえずみんな揃うまで横になってろ」

バタバタと部屋からみんないなくなった...

横になってろ...って言われても
はぁ...