ある日
明らかにお腹の調子がおかしい
痛くてお水も飲めない
バイトも行けそうにない
市販の痛み止めを飲んで騙し騙し
家でゆっくり過ごしていてもなかなか良くならない
どうしよう...
頼れるところは一つだけ
金森クリニック
あの優しい院長先生なら痛みどめなり処方してもらえないかな
わずかな望みをかけて
足を運んだ
クリニックが終わる10分前
患者さんがあまりいないタイミングを狙った
「こんばんは」
受付の人が元気に挨拶してくれた
久しぶりのクリニック
会計待ちの患者さんらしき人が2.3人いた
「院長先生いますか?」
「ご予約ですか?」
「いえ...」
「今日、院長先生が出張でいないんですよ」
「そうなんですね...
わかりました、またきます」
帰ろうとした瞬間
「あやはちゃん?」
振り返るとお母さんが中から出てきてくれた
私と受付の人との会話を聞いてたんだろう
「お久しぶりです。」
「久しぶり!どうした?」
「院長先生に少し相談があって」
「そうなの?お父さん今日ちょうどいないの
聡だったらいるよ?」
聡さんって1番上のお兄さん...
「いや大丈夫です
また伺います」
「何の相談か知らないけど俺も医者だ
親父が良くて俺がダメな理由なに?」
お兄さんまで出てきた
「いや...大丈夫です
帰ります」
「待って待って!
あやはちゃん、お茶でも飲んでいきなよ」
お母さんに半無理やり中に促され診察室2に入れられた



