◯あやは◯

2年生の実習も無事に終えて3年生に進級した
3年生になるとほとんど実習でもっと忙しくなる
来年には国家試験もあるし勉強もしないといけない

わたしは母子家庭で育ったため土日はバイトをして学費もある程度稼ぎながら、学校に通っていて毎日バタバタだ

気になっていた腹痛もだんだんひどくなってきて病院に行かないといけないのはわかっているけど気が重いし忙しいし行けていなかった

薬も市販の薬じゃ効かなくなってきて処方薬がほしい

でも普通の病院は診察受けないと処方してくれない
薬だけもらうなんてそんなこと...

でも聞くのは無料（ただ）
インフルエンザの時に行ったクリニック向かった

診療時間内で中に入るとこないだよりも人はいなくて静かだった

「すみません。以前こちらでお世話になって診断書を書いていただいたものなんですけど...その先生にお話があって」

「金森先生ですか？」

「はい」

診断書に書いてた名前は金森　恭介って書いてあった

「少々お待ちください」

先生を呼びに行ってくれたみたい

5分ほど待っていたら中からいけおじ先生と看護師が出てきた

「お待たせしました。
あれ？僕が診断書書いたっけ？」

こないだいた先生だけどあの先生じゃない

「いえ...なんか若い男の先生で...」

「聡か大和じゃないか？」

看護師が受付のパソコンを確認してくれている

「えっと...恭介だね、去年の末にインフルのみなし陽性で診断書書いてるね」

看護師さんが言った

「ここのクリニックにいる先生じゃないんですか？」

「恭介は近くの総合病院で働いてるよ」

「えっ駅前のですか？」

わたしの実習してた病院だ
そこの医師なんだ

「うん
たまに手伝いにクリニックきてくれるんだ
連絡してみようか？」

「いえっいえっ大丈夫です
ありがとうございます」

すぐにクリニックを出て
総合病院に向かった

ついてすぐ受付の人に声をかけた

「あの...金森恭介先生っていますか？」

「ご予約の患者様ですか？」

「いえ、ちょっと聞きたいことがあって...」

「いらっしゃるか確認します
お名前お伺いしてもいいですか？」

名前...

「あっやっぱりいいです。すみません
ありがとうございます」

心の準備ができない
帰ろう...

「患者様、少々お待ちください
連絡だけしてみますね」

患者様...ではないんだけど...
とりあえず待ってみる？
いなければいないで帰ればいいもん

近くの椅子に座って待った

...いたぃ

またお腹が痛くなってきた

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