◎恭介◎

「金曜日は疲れがたまるんだろうな」

俺はみるみるうちに顔色が悪くなっていくのが気になって渋々、点滴を抜いた

「...」

「今日、明日、明後日と入院して
もっと詳しい検査して身体を休めよう」

「無理だよ、実習あるしお金ないし」

「お金はどうにでもなる
実習は土日休みだろう」

「記録がある」

「ここでやればいい」

「...」

「月曜日から実習行きたいなら
土日はゆっくりしろ」

「家でゆっくりする」

「しっかり検査したい」

「...」

「看護の勉強してたらわかるだろ」

「...」

「あーーーだるい
無視するな、機嫌悪くなるな、我慢して検査して治療受けて実習、国試を乗り越える体力をつけろ
俺だってなんとかしてやりたいと思う
だから協力してほしい」

「...」

無言が続く

俺はとりあえず伝えた
あとは本人がどうするかに任せる
無理強いはできない

「あとは自分で考えろ」

一緒にいたら考えることもできないだろう
しばらく処置室を離れて医局に戻った

ご飯もしっかり食べれるようにならないと
体力的にもきついだろう

やることがいっぱいで俺も勉強しないと
あいつの病気についていけない

休みの日でもせっかく病院にきてるんだし
少し勉強しよう
医学書開いて勉強を始めた