「金森先生、お疲れ様です。」
診察室に外来の看護師が入ってきた
「お疲れ様です。」
「前の待合で女の子座ってるんですけど
金森先生の患者さんですか?」
「え、」
ドアを開けると診察室の前の椅子に座っていた
「おい、なにしてる?
入ってこいよ」
「誰がいるかわからないし勝手に入るのは...」
俯きながらモゴモゴ話している
昨日の様子とは全然違う
「私の患者です。ありがとうございます。
気づきませんでした。」
「いえ、お疲れ様でした」
看護師にお礼を言って診察室に招き入れた
「座って」
「さっきの電話から気になってたんだけど
なんか怒ってんの?」
「いや、怒ってはないけど」
「早く帰りたい」
さっきのモゴモゴではなく俺と2人きりの時は
威勢よく話してくる
「今日、大事な話がある、最後まで聞いて」
「なに...怖い」
眉間に皺を寄せて俺を見る
「病気の話なんだけど今すぐにでも治療はじめたほうがいい」
「だからやらないって」
「最後まで聞けって」
「...」
「やりたくないのはわかってる
でもそれは病気を治したくないんじゃなくて
実習とか国試があるからだろ?」
「それもあるけど」
「他に理由があるのか?」
「...」
「俺と約束して欲しい
実習、国試は受けさせてやる
その代わり週2で通院してもらうのと少しでも体調に変化があったらすぐ連絡してこい
できるか?」
「週2はきつい
実習本当に忙しいし勉強もしないといけない
しかも実習の病院もここじゃなくなる
無理だよ」
「なら今年は諦めて治療に専念して
話は以上」
「まってよ。」
「条件を変えるつもりない」
「週1にしない?」
「無理」
「...」
俺は今日、絶対に折れない
本人のためにも
「...」
お互い沈黙が続く
「はぁ...」
向こうがため息をついた
「先生も忙しいでしょ
週1にしよう」
「だから無理」
「...わかった」
「そして実習と国試が終わったらオペ」
「...それは」
「なら今すぐオペに踏み込むけど」
「...」
「どうする?」
「...」
「条件のむ?」
「...うん」
「よし、約束だからな」
「...うん」
渋々だったがなんとか俺の条件をのんだ
「じゃあお腹の音聞かせて」
軽く診察
俺は聴診器を耳に当てて準備を始めた
「嫌だ」
「は?」
「週2で通院とは言われたけど
何するかとかは条件にないでしょ」
「わかった、じゃ学校の先生に実習の中止を伝えてくるわ」
「わかったわかった
やるから...」
実習は頑張って受けさせたい
しっかり管理してコントロールしないと...
より一層やる気が出た
◎
診察室に外来の看護師が入ってきた
「お疲れ様です。」
「前の待合で女の子座ってるんですけど
金森先生の患者さんですか?」
「え、」
ドアを開けると診察室の前の椅子に座っていた
「おい、なにしてる?
入ってこいよ」
「誰がいるかわからないし勝手に入るのは...」
俯きながらモゴモゴ話している
昨日の様子とは全然違う
「私の患者です。ありがとうございます。
気づきませんでした。」
「いえ、お疲れ様でした」
看護師にお礼を言って診察室に招き入れた
「座って」
「さっきの電話から気になってたんだけど
なんか怒ってんの?」
「いや、怒ってはないけど」
「早く帰りたい」
さっきのモゴモゴではなく俺と2人きりの時は
威勢よく話してくる
「今日、大事な話がある、最後まで聞いて」
「なに...怖い」
眉間に皺を寄せて俺を見る
「病気の話なんだけど今すぐにでも治療はじめたほうがいい」
「だからやらないって」
「最後まで聞けって」
「...」
「やりたくないのはわかってる
でもそれは病気を治したくないんじゃなくて
実習とか国試があるからだろ?」
「それもあるけど」
「他に理由があるのか?」
「...」
「俺と約束して欲しい
実習、国試は受けさせてやる
その代わり週2で通院してもらうのと少しでも体調に変化があったらすぐ連絡してこい
できるか?」
「週2はきつい
実習本当に忙しいし勉強もしないといけない
しかも実習の病院もここじゃなくなる
無理だよ」
「なら今年は諦めて治療に専念して
話は以上」
「まってよ。」
「条件を変えるつもりない」
「週1にしない?」
「無理」
「...」
俺は今日、絶対に折れない
本人のためにも
「...」
お互い沈黙が続く
「はぁ...」
向こうがため息をついた
「先生も忙しいでしょ
週1にしよう」
「だから無理」
「...わかった」
「そして実習と国試が終わったらオペ」
「...それは」
「なら今すぐオペに踏み込むけど」
「...」
「どうする?」
「...」
「条件のむ?」
「...うん」
「よし、約束だからな」
「...うん」
渋々だったがなんとか俺の条件をのんだ
「じゃあお腹の音聞かせて」
軽く診察
俺は聴診器を耳に当てて準備を始めた
「嫌だ」
「は?」
「週2で通院とは言われたけど
何するかとかは条件にないでしょ」
「わかった、じゃ学校の先生に実習の中止を伝えてくるわ」
「わかったわかった
やるから...」
実習は頑張って受けさせたい
しっかり管理してコントロールしないと...
より一層やる気が出た
◎



