えっ昨日発売のアルバムだ
「なんで?」
「オペの時にかけようと思って発売日調べてたらドンピシャ昨日だったから母さんに買うように頼んだ」
「えっ」
「昨日の夜、母さんあやはの顔みに来たけど全然帰ってこないから寂しそうに帰った」
「ごめんなさい...」
「オペ終わったら連絡して安心させてやれ」
「...うん」
「流すか?」
「うん」
オペ室はCDが流せるようになっている
素敵なアルバム
「さてとじゃあルート取り直しますよ」
「...」
やらないと終わらないのはわかってはいるけど
いざ始めると言われると心の準備ができない
「全部、服脱いでベッドに横になって」
「えっ脱ぐ?」
「モニターつけたりしないといけないから」
「恥ずかしい...」
「じゃ俺外にいるから準備できたら呼んで
俺も準備してくるから、じゃまた後で」
そう言ってささっと部屋からいなくなった
どうしたらいいかわからなくて周りをキョロキョロしてたら看護師さんがきてくれて丁寧に説明してくれた
やっぱり服を全部脱いでベッドの横になるように言われて言う通りにした
オペ室はなんだか寒い
「じゃモニターだけつけちゃいますね」
モニターをつけて上から毛布をかけてくれて恥ずかしくはなくなった
「点滴は先生にとってとらいましょ
すぐ戻ってくると思うのでゆっくりして待っててください」
ゆっくりって言われても...
ベッドも固いしなんにもできない
ドキドキしながら待ってるとオペの服に着替えた恭介が戻ってきた
「先生、あとはルートとり直しだけなのでお願いしてもいいですか?」
「もちろんです、ありがとうございます」
「わたし、小野寺先生呼んできます」
「助かります」
恭介と2人きりになったがなにもわたしには話してくれない
いつもの慣れた手つきで私の腕を取り血管を探してルートをとった
しばらくしてから麻酔科の先生もきて看護師も数人増えてとうとう始まる雰囲気になった
なるべく考えないように音楽を聴いたり深呼吸してみるけどドキドキは止まらない
「神田さんマスクつけます
ゆっくり呼吸してね」
麻酔科の先生に鼻と口にマスクをつけられた
「あやは、今から眠たくなる
起きたら終わってるから安心して寝ろ」
「...」
「じゃあがんばろう」
その恭介と言葉を最後に意識がなくなった
◯



