◯あやは◯
21:30
先生と連絡がついて迎えにきてくれることになった
あったかいところがなくて道路にしゃがんで恭介を待った
30分くらいたったら車が目の前に止まって恭介が降りてきた
「大丈夫か?」
「...うん」
「一本点滴打ってくか?」
「...」
「昼、寿司美味しかったからな
食べちゃうよな、俺でもめちゃ食って
腹パンパンだから仕方ない
炎症起きてるんだろ」
「帰って寝てたら治る」
「んー
まぁ一旦、車のれ寒いだろ」
恭介に手を引っ張られ車に乗せられた
「...はぁ...はぁ」
「顔色がどんどん悪くなってきてる
早めに点滴打っとこう」
「...」
「出発しまーす」
有無を言わさず車が発車した
行き先は恭介の病院
いつも通りの部屋でいつも通りの点滴をして
だんだんお腹痛いのもマシになってきた
「顔色戻ってきたな」
「...お腹マシになった」
「ならよかった」
恭介はパソコンで仕事をはじめた
点滴終わるまで1時間半はある
いつも忙しい中、付き合わせている
勉強も治療も私優先で感謝している
「恭介?」
椅子ごと回って私の方をむいた
「なに?」
「いつもいつも私を優先してくれてありがとう」
「急に気持ち悪いな」
「なんかお礼したいんだけど欲しいものある?」
「ない」
「えっ」
即答された
私は欲しいものだらけなのに...
買ってもらって与えてもらってばっかなのに
バイト代がまだ少し残ってるし
高いものは買えないけど少しのプレゼントならできる
そう思ったのに...
速攻で「ない」と言われてしまった
恭介は医者だし欲しいもの全て手に入るんだろうな
「俺はあやはにオペして欲しい
それだけ」
「えっ」
「欲しいものはない
けどあやはと行きたい場所ややりたいことはいっぱいあるからそれを叶えるためにオペしてほしい」
「行きたい場所って?」
「昨日見てた温泉だってそうだし
いっぱい旅行したい」
「...私も行ってみたいところある」
「どこ?」
「有馬温泉」
「えっ関東じゃないのかよ」
「...うん」
「有馬って兵庫だっけ?」
「そう!」
「1泊じゃ行けないな」
「...」
「いいよ、オペしたら休み取るから有馬温泉に旅行行こう」
「...」
オペしたら...
◯



