弱さを知る強さ


◎恭介◎

やっぱり引きずっている

「オペは約束だ」

「私はまだ死ねない
お母さんと看護師になる約束したから」

「俺がオペする
絶対に死なせない」

「そんなのわからない
たまきちゃんだって元気になってまた会う約束してたけど叶わなかった」

「オペしないと看護師になってから体力もたない
仕事始まる前にやって」

「やらない」

「おい!」

部屋に戻ってしまった

お父さんお母さんを亡くしたあやはは人の死に敏感なんだろう

親しければ親しいだけメンタル食らうのはわかる

気持ちはわかるが看護師になるとそんなことで凹んでもられない

オペを受けない
それは話が違う

どうしたらいいだろうか

...プルルル

親父から電話だ

「はい」

『恭介、今日あいてる?』

「あやはが今日、国家試験でいま家に帰ってきたところ」

『今日だったか!
ちょっとだけ手伝ってほしい』

「なに?」

『テレビを新しく買ったんだが配線が悪いのか映らない
やってくれない?』

「なんで俺?」

『恭介、昔から得意だろ』

確かに機械系はすごく好きで小さい頃からの得意分野ではあった

「...わかった
ちょっと相談もあるし行くわ」

『あやはちゃんも連れてきたら?』

「うん、聞いてみる」


...トントントン

「あやは」

あやはの部屋に入るとベッドに横になって顔も隠している

「親父に呼ばれて少し実家にいく
一緒にいくか?」

「...」

「行かない?」

「...」

「じゃすぐ帰ってくる」

「...」

返事がなく寝てるのか起きてるのかもわからない

とりあえず頼まれごとをしに家を出た