退院後、私の家から荷物を運ぶために先生が引っ越し業者を頼んでくれていた
小さいワンルームの部屋だったから荷物もあんまりなくて先生が家電以外は全部持って行っていいって言ってくれた
私の家にある家電なんて全部激安のいつ壊れるかわからないようなボロボロの家電
持っていくようなものではない
ただお母さんが亡くなってからずっとここで過ごしてきた
いい思い出も悪い思い出もあって名残惜しい
「じゃここの住所に全部お願いします」
「かしこまりました」
「僕たちもすぐ向かいます」
私の部屋、バイバイ
先生の車に乗って先生の家についた
ここがこれから私が過ごす場所
大好きな金森先生と一緒に過ごす場所
私の済んでたマンションと比べ物にならないくらい大きくて綺麗なマンション
エレベーターもある
「ここの15階」
「何階まであるの?」
「21階」
「高い」
「ここからこの鍵で入って」
先生に渡されたけカード...
「なにこれ?」
「鍵」
「カードの鍵なんだね」
「ははっ、なくすなよ」
驚きすぎて笑われた...
やっぱり生きてきた環境が違う
15階まで上がると引っ越しやさんが私の荷物を運び入れていた
「...ありがとうございます」
少ないとは言え教科書だらけで重たいだろう
業者さんにお願いしている間にルームツアーを先生が開いてくれた
トイレにお風呂、キッチンにリビング
共用場所を一通り案内してくれてそのあと私の部屋と先生の部屋に行った
本当に立派な家だ...
引っ越しも無事終えてあとは荷解き
それはもうあとでやろう
今日は疲れた
晩御飯も引っ越しそばを先生が作ってくれて一緒に食べた
疲れたのをわかっていたのか私は座ってていいって言われてリビングのソファでゆっくりさせてもらった
病院以外で2人きりでご飯は先生が私の家で作ってくれた鍋ぶり
先生といると楽しい
なのに病院で医者になると一気に怖くなるのはなんでだろう



