「飲んじゃったの?」
「ああ。残りは捨てておこう。ラビッツはそこで寝ておけ。洗面台を借りるな」
「うん……」
よし、証拠隠滅っと。配水管を通って浄化処理場に水が辿り着くまでに効果は消えるだろう。消えなくてもそこで浄化される。
というか、ラビッツは俺以上にややムラムラしているということか? やばいな。平静でいられそうにない。
「昼食抜きで大丈夫か?」
「ん……たぶん……」
「効果が抜けて回復するまでここにいさせてくれ。女子寮から堂々と出ていけない。悪いけど、回復したらもう一度どこかに転移を頼むよ」
「うん。分かった」
あああ〜。そんな紅潮した頬で、寝ながら上目遣いで俺を見て……っ! 無理かもしれない。我慢がキツイ。そもそも前世の俺には、仲のいい女の子なんていなかったんだぞ?
はー……。
絨毯の上に座り込んで、ベッドに顔を突っ伏す。熱い息が抜けていく。
「大丈夫?」
「ああ」
「正体不明の薬はなんだったのか分かった?」
「あー、まぁ酩酊効果と滋養強壮みたいなものかな」
「……だから身体が熱いの?」
「だろうな。混ぜたら危険のたぐいかもしれない。魔法が絡んでるからな」
「あ……」
「俺は、多少おかしなのを飲んでも大丈夫なように訓練はしてある。飲んでも平気だ」
きゅっと手が握られる。あれ、手を繋ぐのは絶対いやとか言ってなかったか?
「変なの飲んでごめんなさい」
「ま、学生だからな。興味が湧くのは分かる」
「責めないで……くれるんだ」
「報告書の下書きくらいしたかったんだろ? 責めるわけないよ」
「……っ」
なんで泣くんだ!
泣き上戸か!
頬を染めながら、濡れた睫毛の先が震えて涙がこぼれ落ちる。少しだけ開いた唇からはわずかな吐息が漏れる。繋いだ手には力がこもり、熱が伝わってくる。
ああ……理性がぶっ飛びそうだ。全然平気じゃない。ギャルゲーや漫画では、どうしてそこで襲わないんだとよく思ったものだが、あとのことを考えるとできるわけがない。
「どうした?」
ちょっとカッコつけるのが精一杯だ。
「あれを飲めば、言いたいのに言えないこと、言えるかなって思ったの。本当は一口にしようと思ってた。つい……飲んじゃったの」
「言いたいのに言えないこと?」
そうか……一口だけ飲んで、薬の効果を言い訳に言いたいことを言おうと思ったのか。
「うん。聞きたいのに聞けないこと。勇気が出るかなって。後押しになるかなって」
心音が早鐘のように鳴るっ!
もしかして……いや、期待するな。期待してはいけない。ガッカリした時に辛い。
「ああ。残りは捨てておこう。ラビッツはそこで寝ておけ。洗面台を借りるな」
「うん……」
よし、証拠隠滅っと。配水管を通って浄化処理場に水が辿り着くまでに効果は消えるだろう。消えなくてもそこで浄化される。
というか、ラビッツは俺以上にややムラムラしているということか? やばいな。平静でいられそうにない。
「昼食抜きで大丈夫か?」
「ん……たぶん……」
「効果が抜けて回復するまでここにいさせてくれ。女子寮から堂々と出ていけない。悪いけど、回復したらもう一度どこかに転移を頼むよ」
「うん。分かった」
あああ〜。そんな紅潮した頬で、寝ながら上目遣いで俺を見て……っ! 無理かもしれない。我慢がキツイ。そもそも前世の俺には、仲のいい女の子なんていなかったんだぞ?
はー……。
絨毯の上に座り込んで、ベッドに顔を突っ伏す。熱い息が抜けていく。
「大丈夫?」
「ああ」
「正体不明の薬はなんだったのか分かった?」
「あー、まぁ酩酊効果と滋養強壮みたいなものかな」
「……だから身体が熱いの?」
「だろうな。混ぜたら危険のたぐいかもしれない。魔法が絡んでるからな」
「あ……」
「俺は、多少おかしなのを飲んでも大丈夫なように訓練はしてある。飲んでも平気だ」
きゅっと手が握られる。あれ、手を繋ぐのは絶対いやとか言ってなかったか?
「変なの飲んでごめんなさい」
「ま、学生だからな。興味が湧くのは分かる」
「責めないで……くれるんだ」
「報告書の下書きくらいしたかったんだろ? 責めるわけないよ」
「……っ」
なんで泣くんだ!
泣き上戸か!
頬を染めながら、濡れた睫毛の先が震えて涙がこぼれ落ちる。少しだけ開いた唇からはわずかな吐息が漏れる。繋いだ手には力がこもり、熱が伝わってくる。
ああ……理性がぶっ飛びそうだ。全然平気じゃない。ギャルゲーや漫画では、どうしてそこで襲わないんだとよく思ったものだが、あとのことを考えるとできるわけがない。
「どうした?」
ちょっとカッコつけるのが精一杯だ。
「あれを飲めば、言いたいのに言えないこと、言えるかなって思ったの。本当は一口にしようと思ってた。つい……飲んじゃったの」
「言いたいのに言えないこと?」
そうか……一口だけ飲んで、薬の効果を言い訳に言いたいことを言おうと思ったのか。
「うん。聞きたいのに聞けないこと。勇気が出るかなって。後押しになるかなって」
心音が早鐘のように鳴るっ!
もしかして……いや、期待するな。期待してはいけない。ガッカリした時に辛い。



