転生デビュー 〜おバカ王子とツンデレ悪役令嬢のジレキュンな日常〜

「だ、誰よあなた。それにヘンテコな格好ね」
「学園パトロール隊の顧問だ。時代の最先端を走るナイスな服だろう?」
 
 お助けキャラでもあるんだよな。

「あなたの顔は存じ上げておりませんわ。名前を名乗っていただけるかしら」
「顧問だ。名前は秘匿されている。学園長に聞いてみるといい。隠された存在、超スーパースペシャルミラクル顧問様を知っているか、と。奴は言うだろう。ついに出会ってしまったか……と!」
「……そう。もう行くわね」
「待てい! まだ学園パトロール隊結成の宣言をしていないだろう。今すぐルリルリよ、宣言するといい」
「え、あ、はい、えっと……あ! まだラビッツさんが入っていないんでした!」

 やっと思い出したか、ルリアンよ。
 そして、どうして皆ラビッツを見たあとに俺を見るんだ……。ゲームでは、この場にラビッツはいない。

 ど、どうする。
 何を言えばいいんだ。

「ラビッツもいずれ入隊する。リュークからの説得待ちだ」

 って、言ってよかったのか!?
 分からないぞ!

 リュークが彼女を見つめて――、

「そうなのか、ラビッツ。昔みたいに学園でも仲よくやりたい。入ってくれないか」
「……分かった、入るわよ」
「どえぇぇぇぇ!?」

 は!
 大声をあげてしまった!

「あんた、入ってほしかったんでしょう。なんで驚いているのよ」
「え……いや……」

 だってお前、さっき断ったじゃないか。度重なるリュークからの説得で入るはずなのに、いいのか!? まだ一回目だったし軽かったぞ?

「さすがですね! さっきのニコラさんの予言通り、リュークさんの言葉にあっという間でした。やはり王子様は全てお見通しなんですね!」
「あ、いや……」

 やばいぞ。このままでは予言キャラになってしまう。調子に乗りすぎた。

 リュークがポンっとラビッツの肩を軽く叩いた。

「ラビッツ、そういえばお前は昔から義理堅かったな。俺の合意を待ってたってことか。待たせて悪かったな」
「別に……そういうんじゃないけど……」

 あーもう、照れてるじゃないか。人の婚約者にボディタッチするなよ。