「みんな、おっまたせ〜っなのです!」
元気いっぱい花丸印☆ といった様子で、彼女がパトロール隊室へと飛び込んで来たのは十月に入ってからのことだ。
薄い水色のツインテールを左右に揺らしながら、黄色いリボンをぴょんぴょん跳ねさせている少女。
――わずかな間。そして。
「今日はどうして遅かったんですか、セイナちゃん」
初めて会うはずなのに、ルリアンはいつも通りの笑顔を向けて。
「栄養補給をしていたのです! 今日も美味しかったよぉ、購買の怪獣キャンディちゃん」
「にゃーはアレ、嫌いにゃん。舌が不気味な色になるにゃん」
トラは訳知り顔で話に乗り。
「えっ。ネコちゃんまで食べたって売り出せば、大ヒット受け合い! これは、チャンスなんじゃないですか〜!」
「やめなさい。普通の猫がお腹を壊すわ」
「ああ〜っ、盲点だった。さすがオリヴィアさん、痺れちゃいます!」
オリヴィアも当たり前のように受け入れて。そしてベル子も。
「私は購買の駄菓子だと、なぞなぞガムが苦手……解けなくてモヤモヤする……」
「えっ、答えも書いてあるのに!?」
「見たら負け……」
「何に負けてるのか分からないですよ?」
「自分に」
「きゃぁっ。かっこいいのです!」
おかしな丁寧語がよく混じる、初めて見るはずの女の子。
セイナ・ラミエル。
彼女がやってきた。
そして俺たちは……。
さっき部屋に彼女が入ってきたその一瞬で、記憶にある過去が書き換わっている。
「遅刻ではないから気にしなくていいわよ。ルリルリはまだペンデュラムを取り出してもいなかったし」
ラビッツは俺をチラリと見てからいつも通りを装って。
「ギリギリセーフでしたか!」
「お前が皆を待たせてたんだろ」
リュークがセリアの額を小突く。
とても親しそうに。
「うぎゅ。リュークくんだって、美味しいって言ってたよぉ」
そう。リュークはさっき、ルリアンの後ろから入ってきた。
「お前に付き合っただけだ」
違う。
ゲームと違う。
俺は心臓の音をバクバクと感じながら流れにのる。
元気いっぱい花丸印☆ といった様子で、彼女がパトロール隊室へと飛び込んで来たのは十月に入ってからのことだ。
薄い水色のツインテールを左右に揺らしながら、黄色いリボンをぴょんぴょん跳ねさせている少女。
――わずかな間。そして。
「今日はどうして遅かったんですか、セイナちゃん」
初めて会うはずなのに、ルリアンはいつも通りの笑顔を向けて。
「栄養補給をしていたのです! 今日も美味しかったよぉ、購買の怪獣キャンディちゃん」
「にゃーはアレ、嫌いにゃん。舌が不気味な色になるにゃん」
トラは訳知り顔で話に乗り。
「えっ。ネコちゃんまで食べたって売り出せば、大ヒット受け合い! これは、チャンスなんじゃないですか〜!」
「やめなさい。普通の猫がお腹を壊すわ」
「ああ〜っ、盲点だった。さすがオリヴィアさん、痺れちゃいます!」
オリヴィアも当たり前のように受け入れて。そしてベル子も。
「私は購買の駄菓子だと、なぞなぞガムが苦手……解けなくてモヤモヤする……」
「えっ、答えも書いてあるのに!?」
「見たら負け……」
「何に負けてるのか分からないですよ?」
「自分に」
「きゃぁっ。かっこいいのです!」
おかしな丁寧語がよく混じる、初めて見るはずの女の子。
セイナ・ラミエル。
彼女がやってきた。
そして俺たちは……。
さっき部屋に彼女が入ってきたその一瞬で、記憶にある過去が書き換わっている。
「遅刻ではないから気にしなくていいわよ。ルリルリはまだペンデュラムを取り出してもいなかったし」
ラビッツは俺をチラリと見てからいつも通りを装って。
「ギリギリセーフでしたか!」
「お前が皆を待たせてたんだろ」
リュークがセリアの額を小突く。
とても親しそうに。
「うぎゅ。リュークくんだって、美味しいって言ってたよぉ」
そう。リュークはさっき、ルリアンの後ろから入ってきた。
「お前に付き合っただけだ」
違う。
ゲームと違う。
俺は心臓の音をバクバクと感じながら流れにのる。



