言い返すことができず、立ち尽くしているとお姉ちゃんによってポンと背中を押されて1歩前に出た。
「もうさっさと行ってきなさいよ」
「お姉ちゃんもさっきまで楽しそうに話してたくせに……」
「あったりまえよ。当時は高嶺の花すぎて話せなかった王子様と話せるなんて幸せよ」
そんな堂々と言うことじゃないでしょ。
お姉ちゃんの発言に冬也は満更でも無さそうに笑っている。
いつもはどの靴を履いていくのかも時間をかけて考えるけど、もちろんそんな時間は今日はない。
直感的に茶色のパンプスを履いてお姉ちゃんの視線から逃げるみたいに家を出た。



