「冬也、条件はなに!?」
「それは叶葉が決めていいよ?」
心底興味無さそうに言い放った冬也。一応君に課す条件なんだからね?
それによくよく考えてみたら、条件って
制限される人が仕方なく出すものじゃないか?決して制限する人が出すものではないはず。
それなのに私が決めるなんて、違和感しかない。
私の回答をクッキーを食べながら待っている冬也はなんってこと無さそうだ。
それに──嫉妬しちゃうのはめんどくさい女、なのかな。
少し歩けば軽く騒ぎが起こる冬也は、そんなきらきら外見と裏腹に、とても…………なんというか、不穏なのだ。
みんなに人気者で、明るいのにどこかやる気ないし。
話しかけられたら誰とでもそつなく話すけど、興味は無いし。



