彼氏から煙草を取るためには



「冬也、条件はなに!?」

「それは叶葉が決めていいよ?」




心底興味無さそうに言い放った冬也。一応君に課す条件なんだからね?


それによくよく考えてみたら、条件って
制限される人が仕方なく出すものじゃないか?決して制限する人が出すものではないはず。

それなのに私が決めるなんて、違和感しかない。



私の回答をクッキーを食べながら待っている冬也はなんってこと無さそうだ。



それに──嫉妬しちゃうのはめんどくさい女、なのかな。



少し歩けば軽く騒ぎが起こる冬也は、そんなきらきら外見と裏腹に、とても…………なんというか、不穏なのだ。



みんなに人気者で、明るいのにどこかやる気ないし。
話しかけられたら誰とでもそつなく話すけど、興味は無いし。