***
研究所の一室で、光稀は腕を組んでセカンドを眺めていた。
台の上に寝かされたセカンドは電源が入っていないために静かだ。
セカンドは最初から音緒を溺愛している。それは自分の情報が入っているからだが、昨日は独占欲や優越感を見せ始めた。これは想定外だ。AIが人格を持ち始めているのだろうか。
「そんなわけないとは思うが……」
彼をパソコンに繋げて昨日の音緒とのデートを見て、光稀は驚愕した。
「あいつ、音緒の肩に手をまわして……! アンドロイドのくせに!」
自分にできなかったことを簡単に成し遂げるアンドロイドが腹立たしい。
セカンドは世間でいうスパダリになるようにプログラムを組んでいた。音緒にとってのスパダリを研究し、最終的には自分が彼女のスパダリになるためだ。
だが、自分はいつまでもそのポジションに立てず、セカンドばかりが音緒に近付いていく。
なんとかするべく、昨夜は隙間時間に作っていた音緒の姿のAIプログラムを使い、彼女に告白する練習をした。だが、自分が組んだプログラムのせいか、音緒は必ず「私も好き」と笑顔で答えてくれて、なんのシミュレーションにもならないとがっかりした。
「ああ、もうまったく誤算……ちょっと待てよ」
光稀はセカンドを眺める。
「こいつを使えば、もしかして……」
第五話 終
研究所の一室で、光稀は腕を組んでセカンドを眺めていた。
台の上に寝かされたセカンドは電源が入っていないために静かだ。
セカンドは最初から音緒を溺愛している。それは自分の情報が入っているからだが、昨日は独占欲や優越感を見せ始めた。これは想定外だ。AIが人格を持ち始めているのだろうか。
「そんなわけないとは思うが……」
彼をパソコンに繋げて昨日の音緒とのデートを見て、光稀は驚愕した。
「あいつ、音緒の肩に手をまわして……! アンドロイドのくせに!」
自分にできなかったことを簡単に成し遂げるアンドロイドが腹立たしい。
セカンドは世間でいうスパダリになるようにプログラムを組んでいた。音緒にとってのスパダリを研究し、最終的には自分が彼女のスパダリになるためだ。
だが、自分はいつまでもそのポジションに立てず、セカンドばかりが音緒に近付いていく。
なんとかするべく、昨夜は隙間時間に作っていた音緒の姿のAIプログラムを使い、彼女に告白する練習をした。だが、自分が組んだプログラムのせいか、音緒は必ず「私も好き」と笑顔で答えてくれて、なんのシミュレーションにもならないとがっかりした。
「ああ、もうまったく誤算……ちょっと待てよ」
光稀はセカンドを眺める。
「こいつを使えば、もしかして……」
第五話 終

