私と彼と彼のアンドロイド


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 昼食の時間になると、光稀はサンドイッチで軽く済ませてすぐに研究室に戻り、自分のアンドロイドに電源を入れた。
 外見はすでに自分と同じように整えてある。
 ウィィン、と静かな起動音がしたあと、セカンドが目を開いた。

「調整は終わりですか?」
「そうだね。あと、敬語はやめて、普通にしゃべって」
 発音の抑揚も調整したし、自然に話せるはずだ。

「了解、光稀」
「呼び捨てか……まあいいけど。音緒ちゃんのことは呼び捨てにしないように」

「わかった、音緒ちゃんは大事だもんね」
「お前がそう言うの、なんか嫌だな」
 光稀はもやもやを抱えてセカンドを見る。微笑を浮かべた彼は余裕たっぷりに見えた。

「秋地さん、ちょっといいですか」
 他の研究員に呼ばれた光稀はそちらを見て、セカンドに言う。
「ここで待っててくれ」
「了解、光稀」
 光稀は自分を呼んだ研究員に連れられて別室に行き、質問に回答したのちにセカンドのいる研究室へと戻った。
 だが、そこに彼の姿はなかった。

「セカンド!?」
 光稀は慌てて研究室の外へ探しに出る。
「どうした秋地、慌ててんな」
 コーヒーを片手に祥吾がのんびり歩いてくる。

「セカンドがいなくなった!」
「は!? GPSはついてないのか?」

「つけてない。一緒に探してくれ。俺は外を探すから、祥吾は中を」
「わかった」
 祥吾はすぐにコーヒーを飲み欲し、走り出す。

 光稀は逆方向へと走り出した。
 あいつは機密の塊みたいなもんだ、もし盗まれたなら大変なことに……。
 光稀はひとり、研究所の外へと走り出した。



第三話 終