光稀は定時で仕事を終えて自宅に戻った。
「ただいま」
声をかけるが、返事がない。
スマホを見てみると、友達とお茶をしてから帰ると音緒からメッセージが来ていた。
書斎に入ると待機状態のセカンドがいて、ふといたずらを思いつく。
食事は宅配を取ろう、ゆっくりしてきて、と彼女にメッセージを返し、シャワーを浴びてホームウェアに着替えて書斎でパソコンに向かう。
ガチャガチャと玄関から鍵を回す音が聞こえたらすぐにダイニングテーブルで席に着き、彼女を待つ。
音緒が入って来ると、まばたきをせずにセカンドのふりをした。
近付いてきたら「ばあ!」と驚かせるつもりだった。音緒が子どもだったころはこうやって驚かすのは鉄板で笑ってくれた。
「ただいま……て、あれ? セカンドか」
まったく動かない光稀を見て、音緒は首をかしげる。
その仕草に、内心で光稀は悶える。
なんてかわいいんだろう。いつもかわいいけど、今日もかわいい。かわいくてかわいくて、かわいい以外の単語が頭に浮かばない。
だけどいつもそれは言うことができない。彼女に大人の男性だと思ってもらいたくて、平静を装うのが精いっぱいだ。
ドア付近からしばらく彼を眺めた音緒は、きょろきょろと周りを見回した。
なにをしてるんだろうか、と思う光稀のそばにそっと近寄る。
警戒するような様子に、光稀はネタ晴らしのタイミングを計る。
「ただいま」
声をかけるが、返事がない。
スマホを見てみると、友達とお茶をしてから帰ると音緒からメッセージが来ていた。
書斎に入ると待機状態のセカンドがいて、ふといたずらを思いつく。
食事は宅配を取ろう、ゆっくりしてきて、と彼女にメッセージを返し、シャワーを浴びてホームウェアに着替えて書斎でパソコンに向かう。
ガチャガチャと玄関から鍵を回す音が聞こえたらすぐにダイニングテーブルで席に着き、彼女を待つ。
音緒が入って来ると、まばたきをせずにセカンドのふりをした。
近付いてきたら「ばあ!」と驚かせるつもりだった。音緒が子どもだったころはこうやって驚かすのは鉄板で笑ってくれた。
「ただいま……て、あれ? セカンドか」
まったく動かない光稀を見て、音緒は首をかしげる。
その仕草に、内心で光稀は悶える。
なんてかわいいんだろう。いつもかわいいけど、今日もかわいい。かわいくてかわいくて、かわいい以外の単語が頭に浮かばない。
だけどいつもそれは言うことができない。彼女に大人の男性だと思ってもらいたくて、平静を装うのが精いっぱいだ。
ドア付近からしばらく彼を眺めた音緒は、きょろきょろと周りを見回した。
なにをしてるんだろうか、と思う光稀のそばにそっと近寄る。
警戒するような様子に、光稀はネタ晴らしのタイミングを計る。

