「AI搭載の自律型ロボットで、自分で考えて動くんだ。僕も参加したかったなあ。ボディは全部、同じもの。各国は実質、プラグラムで競うんだ」
ひとしきり語ったあと、彼は満足そうに続けた。
「アンドロイドがいれば僕が残業になってもさみしくないよね。防犯にもなると思うんだ」
続いた言葉に、音緒は真顔に戻った。
「これから残業が増えるの?」
「でもごはんは戻って食べるから」
「そう……」
「あれ? 元気ない? どうしたの?」
「なんでもない」
音緒は無理矢理に笑顔を作った。
「音緒ちゃん、元気を出してください」
抑揚のない声でセカンドに励まされた。困ったような光稀の隣に無表情のセカンドがいて、違和感しかなかった。
翌日、学生でにぎわう学食でご飯を食べているときに、音緒は希世と大翔に愚痴をこぼした。
「——というわけで、彼にそっくりなアンドロイドが家にいるの」
「ネタになりそう」
希世はスマホを取り出して『自宅にアンドロイド』『博士』とメモをする。
「妻として見られてなかったりしてな」
ははっと笑う大翔に、音緒はショックで動きが止まる。箸でつかんでいたからあげがぽろりと弁当箱の上に落ちた。
ひとしきり語ったあと、彼は満足そうに続けた。
「アンドロイドがいれば僕が残業になってもさみしくないよね。防犯にもなると思うんだ」
続いた言葉に、音緒は真顔に戻った。
「これから残業が増えるの?」
「でもごはんは戻って食べるから」
「そう……」
「あれ? 元気ない? どうしたの?」
「なんでもない」
音緒は無理矢理に笑顔を作った。
「音緒ちゃん、元気を出してください」
抑揚のない声でセカンドに励まされた。困ったような光稀の隣に無表情のセカンドがいて、違和感しかなかった。
翌日、学生でにぎわう学食でご飯を食べているときに、音緒は希世と大翔に愚痴をこぼした。
「——というわけで、彼にそっくりなアンドロイドが家にいるの」
「ネタになりそう」
希世はスマホを取り出して『自宅にアンドロイド』『博士』とメモをする。
「妻として見られてなかったりしてな」
ははっと笑う大翔に、音緒はショックで動きが止まる。箸でつかんでいたからあげがぽろりと弁当箱の上に落ちた。

