響け!永遠のレガート

「フランチェスカ。一緒に帰ろう。何があるかわからない」

ルチアーノが慌てて彼女を追いかけ、辻馬車を呼び止めていた。レオンハルトはオルハンに言う。

「魔力は途中で途切れて辿れなかった。そっちはどうだい?」

「僕の方もダメだったよ。変なことをしている奴はこの辺りにはいなかった」

一体誰があの脅迫文を送ってきたのか。姿の見えない透明人間を相手にしているようで、レオンハルトは息を吐く。手がかりがあまりにも少なすぎる。

「ッ!」

殺意を感じ、レオンハルトは防御魔法を使った。魔法が一本のナイフを受け止め、レオンハルトの体に刺さるのを防いでいる。

「レオン!!ルチアーノさん、どうしてこんなことを!?」

オルハンがナイフを手にしているルチアーノを見て目を見開く。ルチアーノは冷たい目でレオンハルトとオルハンを見ていた。

「フランチェスカを怖がらせてばかりで全く役に立たないんだな」

ルチアーノはそう吐き捨てるように言うと、フランチェスカの乗った辻馬車へと乗り込んだ。