響け!永遠のレガート

「何ですって?」

エミリーが顔を歪め、ルチアーノに近付く。彼女が腕を振り上げた。レオンハルトが止めようと動く。しかし、彼がエミリーの手を掴む前に骨ばった手が彼女を止めた。

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

自身の手を掴む幽霊を見てエミリーは悲鳴を上げる。オルハンが呆れた様子で口を開いた。

「全員、冷静になろうか」



レオンハルトとオルハン、そしてフランチェスカとルチアーノはカフェにいた。個室になっているため、秘密の話をするにはもってこいである。レオンハルトは、俯くフランチェスカとその隣で彼女を見つめるルチアーノに訊ねた。

「一つお聞きしたいことがあります。アイスバーグさんが話していたことについてですが……。お話していただけませんか?」

フランチェスカは俯いたまま何も答えない。それを見たルチアーノは息を吐き、水を一口飲んだ後、口を開いた。

「……俺はルイド国の出身だ」

「確か、五年前まで戦争があった国ですよね」