響け!永遠のレガート

「ほら、さっさと立て」

警備員は縛り上げられた二人を連行していく。その姿をレオンハルトが見送っていると、オルハンが口を開いた。

「あの二人がフランチェスカさんを脅迫していると思うかい?」

「……さぁ。今は何も言えないね」

可能性はある。しかし、まだパズルのピースが足りなすぎる。

「戻ろうか」

レオンハルトはオルハンにそう言い、オペラハウスの中へと戻る。懐から懐中時計を取り出し、時間を確認する。あと一時間ほどで公演の時間だ。

(何も起きないといいが……)

オペラハウスの舞台の上では、フランチェスカがまた歌っていた。美しいソプラノが響く。何故かレオンハルトの頭にリズが浮かんだ。



オペラ公演中、レオンハルトは客席に座って怪しい人物がいないか見張り、オルハンはオペラハウス周りを幽霊と共に警戒した。しかし公演中は何も起こらず、無事にオペラが終わった。

「レオン!怪しい奴はオペラハウス周辺にはいなかったよ。そっちは何も起きなかったかい?」

「私の方も何も問題はないよ」