響け!永遠のレガート

ステージでの演目が全て終わった後、レオンハルトたちはステージ裏へとスタッフによって案内された。ある部屋の前でスタッフは立ち止まり、ドアをノックする。

「フランチェスカ様。お客様です」

スタッフの声にすぐ、部屋の中から「ありがとう。入ってもらって」と声が返ってきた。スタッフがドアを開ける。ドアを開けた先には、ドレス姿のままのフランチェスカが椅子に座っていた。

「ジッキンゲンさん。わざわざ足を運んでいただいて本当にありがとうございます」

フランチェスカが立ち上がり、カーテシーを披露する。洗礼されたその美しい所作に、レオンハルトたちは彼女から目を離せなかった。

(さすが有名オペラ歌手。所作が美しい)

マーガレットが一歩前に出る。その瞳は星のように煌めいていた。フランチェスカが微笑む。

「あなたはマーガレット・アンバーさんね。ファッションやメイクをいつも参考にさせてもらっているわ」

「すごく嬉しいです!まさか、フランチェスカさんにお会いできて、しかもあたしを知ってるなんて……!」