この命のすべてで、君を想いたい

休憩になると、5人は持参したお菓子や飲み物を机に置き、自然と会話が流れる。

「裕大、この問題どう解いた?」
沙月が笑いながら聞く。


「うーん、空に教えてもらったところまで」
と裕大は正直に答えている。


「ここからこうやれば解ける」
空はと丁寧に指示する。


雫も軽くアドバイスを加えると、裕大は嬉しそうにペンを走らせている。


「雫、こっちの公式の使い方も確認しとく?」
空がさりげなく聞く。


「うん……そうだね」
雫はノートを広げる。


言葉は少なくても、空の優しさに少し安心する。

沙月と蓮太郎は休憩時間でもお互いの答えを確認し合い、時折小さく笑う声が教室に響く。


裕大はその様子に混ざるように「俺も見せてー」と笑い、
空も「順番に確認しよう」と穏やかに応じる。


休憩が終わると、それぞれが再び机に向かい始める。


空は雫の手元に視線を落としつつ、必要な補足を静かに入れる。


雫はペンを走らせながら、空の落ち着いた声に耳を傾け、集中力を保つ。


蓮太郎と沙月も互いのノートを確認しつつ、淡々と進める。


裕大はわからないところが出るたびに空や雫に軽く質問し、解答を確認しては笑顔で次に進む。

「この問題、こうしたらどう?」

沙月が軽く問いかけると、


蓮太郎は少し考え
「そうだね、その方法でいける」と答える。


沙月は嬉しそうにうなずき、二人の間に安心感が広がる。

空は雫の書き方に少し手を添えるように指示を出すが、決して押し付けることはない。


雫は少し恥ずかしそうにしながらも、空の存在に自然と集中できる感覚を覚える。