この命のすべてで、君を想いたい

下駄で歩く雫の足取りは慎重で、少し揺れるたびに空は自然に歩幅を合わせる。


「気をつけて」


そう言って、空は雫の手をしっかりと握る。


言葉少なでも、二人の視線と指先の温もりだけで、安心感とドキドキが同時に押し寄せる。

人混みの中、体が触れそうになるたび、空はさりげなく雫の手を強く握る。


その瞬間、雫の心臓は跳ね、頬が熱くなる。

「大丈夫?」

「うん、はぐれないようにね」


空の存在が雫に安心感を与える。