この命のすべてで、君を想いたい

「うわぁ……雫ちゃん、水色の浴衣、本当に似合いそう!」


沙月のお母さんがにっこり笑いながら、帯の色や柄のバランスを調整してくれる。

雫は少し照れながらも、鏡に映る自分の姿を見て、自然に笑みがこぼれる。



わ、なんか……ちょっと大人っぽく見えるかも……


沙月は嬉しそうに耳打ちする。
「雫、絶対空君も喜ぶよ!」

お母さんの手際の良さと沙月の明るい声に包まれ、雫の緊張は少しずつほどけていく。


帯を結び終え、全身を鏡でチェックすると、心の中に小さな期待が芽生える。

……浴衣姿、喜んでくれるかな……

沙月のお母さんが最後に髪飾りを整えてくれて、微笑みながら一言。


「さあ、雫ちゃん、準備はばっちりね。あとは楽しむだけ!」


雫は深呼吸をひとつして、心の中で小さく頷いた。

うん、今日は楽しもう……空に会えるんだもん



明るい光と笑い声に包まれながら、雫はこれから始まる夏祭りへの期待で胸をいっぱいにしていた。