この命のすべてで、君を想いたい


「そろそろ帰ろっか」

二人はカフェを出て、家までの道のりを歩き出す。


帰り道、商店街の壁に貼られたポスターが目に入る。

「ねえ、見て。今度の週末、花火大会あるんだって」

『え、ほんとだ……花火も上がるの?』


「うん、見に行けたら楽しそうだね」

二人で軽く盛り上がり、笑い合う。


私の家まで歩く途中、空はそっと手を添えてくれる。

「今日も楽しかったね。雫、帰ったらゆっくり休んで」

『うん……』


今日も私は空にしてもらってばかりだった。

何か、返せることは無いのか。
喜んでくれるか分からないが、

空を喜ばせたい一心でいっぱいだった。