家の前まで来て、空が少し立ち止まる。
「雫、今日はありがとう。ちゃんと楽しめたみたいで、安心した」
その笑顔に、雫は胸の奥が温かくなるのを感じた。
『……あの、空、明日とか、どこか一緒に行かない?』
ついに、雫は口に出した。
声が少し震えるのを自分でも感じる。
恥ずかしさで目を逸らすが、それでもちゃんと伝えたい。
空は一瞬だけ目を細めて、微笑む。
「もちろん、行こう。明日も雫と一緒に過ごせるの嬉しい」
雫は心の中で小さく跳ねる。
空のその一言で、今まで胸の奥に押し込めていた思いが、
ほんの少しだけ解放された気がした。
「じゃあ、明日14時にここに迎えに来る」
『うん、楽しみにしてる』
二人はそのままゆっくり手を振りながらバイバイする。
雫は家に入ると、今日のことを思い返しながら、次に会える楽しみで胸がいっぱいになる。
「何着ようかな……明日はどんな服にしよう」
小さく笑いながら、雫は鏡の前でコーディネートを考える。
こんなにもワクワクした気持ちになるのは初めてだった。
