この命のすべてで、君を想いたい

ゆっくりメモを開く。




『空へ
 きっと、自分を責めると思うけど、
 こうなったのは空のせいじゃない。
 私は空がいたから、毎日、生きられた。
 空のそばにいられて幸せだったよ。
 どうか、自分を嫌いにならないで。』





読み終える前に、視界が涙で滲んだ。







「……なんで……なんでこんなの……残して……」





声が震えて、
息もうまく出来なかった。



蓮太郎は隣に座り、静かに言った。





「空。お前がどれだけ自分を責めようが、事実は変わらない。雫は……“幸せだった”って言ってんだよ。お前のおかげで、生きていけたって」





俺は首を振った。
涙が頬を濡らして止まらなかった。







「……でも、俺……守れなかった……
 雫がいないなら……俺、どうやって生きるんだよ……」



蓮太郎は一瞬だけ目を閉じ、
そのあとまっすぐ俺を見た。




「……じゃあなおさら、生きろ。
 雫が最後に願ったのは、お前が“終わりたい”なんかじゃねぇ。お前がまた笑えることだ。」