この命のすべてで、君を想いたい

病室に戻ると、白いシーツの匂いと淡い光が迎えてくれる。



ここに戻るのは好きじゃないけれど、今日は少し違って感じた。


空と過ごせた夕日の余韻が、まだ胸の奥にあたたかく残っていた。




ベッドに腰を下ろすと、身体が勝手に沈んでいくようだった。



空が椅子を寄せ、私の隣に静かに座る。
その仕草だけで涙が出そうになるほど、丁寧で優しい。




「疲れた?」と空が小さく尋ねる。




私は首を横に振った。
疲れより、もっと大きなものが胸にあった。




——空と話せた。

——空の声を聞けた。

——空の気持ちに触れることができた。


それだけで十分すぎるくらいだった。



空が私の手をそっと包む。


あたたかい。



でもそのあたたかさの中に、どこか震える気配があった。