この命のすべてで、君を想いたい

空が私を引き寄せ、私は空の胸に顔をうずめる。


空の体が小さく震えている。





抱きしめたいのに、出来ない。

それが悔しくて涙を流すことしか出来ない。








空はしばらくすると呼吸をひとつ整えて、
私の額にそっと頬を寄せる。





「……終わらないよ。
 ここにいる。ずっと」






その言葉がやさしすぎて、


胸の奥がぎゅうっときしんだ。







――でも、終わる。

――もう、数えるほどしかない。






その現実が体の中で冷たく広がっていく。




私はまた空の胸に顔を押しつけた。


浅い呼吸のたびに胸が少し上下して、
空の心臓の音が耳に伝わる。




――この音を覚えておきたい。

――次は、もう近くで聞けないかもしれない。


そんな考えが、心をぎゅっと掴んだ。




空は全然眠らなかった。




まるで、私が少しでも離れたら消えてしまうと思っているみたいに、



抱きしめたまま、
私の背をゆっくりさすってくれていた。