この命のすべてで、君を想いたい

雫はゆっくり息を吐き、空の手を握ったまま目を閉じる。


「一緒に……いてほしい、大好きだから」





空はうなずき、彼女の手を握り返す。





『うん……ずっと、そばにいる』





言葉少なでも、互いの気持ちは確かに伝わる。








泣いたり、笑ったりすることはもう少し後でいい、
今はただ、二人でいるだけで十分だった。



夜の病室には、二人だけの静かな時間が流れる。




外の世界の喧騒も、悲しみも、少しだけ遠くに感じられた。


空の涙はまだ少し残っているけれど、

雫の温もりに包まれて、心は少しずつ落ち着きを取り戻していく。




「空……お腹すいた?」

雫が弱々しく笑う。


『お腹...空いてきたかも。』


空は泣いたのも忘れたように明るく答える。



雫は小さく笑った。



弱々しいけれど、その笑顔は安心したようで温かい。
「……空らしいね」




空は微笑み返しながら、胸の奥で静かに自分を奮い立たせる。