この命のすべてで、君を想いたい

放課後の図書館は静まり返っている。


偶然、二人だけの空間に。



広い図書館で隣に座ると、肘が触れそうになる。
その距離に、心臓がゆっくりと音を立てた。



「ここはね、マイナスが先にあるから、移行するとプラスになる」


『……あ、そっか。空に教えてもらうと分かる。』


「ほんと? よかった」


空は少し嬉しそうに笑って、雫のノートを指で軽く押さえた。




その指先が一瞬だけ触れて、雫は息を呑んだ。
時間が止まったように感じる。



このままが続いたらどれだけいいだろう。私は自然にそんなことを考えていた。