この命のすべてで、君を想いたい

自分が裕大にどれだけの負担をかけてしまったか、痛いほど分かっていた。




「……わかってるよ。雫が気をつかってくれてるのも。
 だから、俺は後悔してない」


「雫笑ってよ、せっかく会えたんだから」

裕大の言葉は静かで、でも確かに心に響いた。
自分を責めるのは、もうやめよう。



でも、胸の奥がまだ切なく締めつけられるのも、確かだった。




『……ありがとう、裕大』

小さく呟く。

二人はしばらく目を合わせたまま、何も言わずに座っていた。



廊下の外から聞こえる病院の音、機械の音、遠くの話し声。



それでも、この部屋には、二人だけの静かな時間が流れていた。




雫は小さくうなずき、静かに目を閉じる。



涙はこぼれそうで、でも今はまだ我慢した。
二人で過ごす、この一瞬を大切にしたかった。



空気の奥で、心のどこかにぽつんと小さな喪失感がある。


二人で交わした一番マシな約束――


「ちゃんと立っていられるように支え合う」――


それが今、静かに、でも確かに終わったのだと感じた。




部屋には切なさと優しさが交錯する静かな空気が満ちていた。