この命のすべてで、君を想いたい

逃げていた事実を、私はようやく口にする。


『……私……病気になっちゃったんだよ』




「……うん」




『もう……治らないんだよ』



「うん」




『もうすぐ……死ぬんだよ……』




震える声で言っても、空は目をそらさない。
ただ静かに、迷いもなく、



「……うん。それでも……一緒にいたい」

と言う。