しんっとした病室に私は1人取り残された。



堪えていた涙が抑えきれずにどんどん溢れ出てくる。





私もずっとずっと会いたかったのに、
やっと会えたのに。


病気のせいで言えない。


わたしがもう死ぬから、空にほんとのことを言えなかった。



私が隠しきれずに、空はもう全て察してしまったかもしれない。


それでさらに傷つけたかもしれない。


ひどい別れ方も全部、全部意味なくなった。


私は顔を覆って嗚咽混じりに泣いていた。


ただただ私は泣くことしか出来ない。


『空に会いたかったよ、本当は......
ホントの本当は会いたくて会いたくて仕方なかったんだよ!』


『もうヤダ!!』

1人きりになった病室で私は駄々をこねる子供のようにやけくそに叫んでいた。


もうどうなってもいいや。

明日死んだ方がマシだとそう思いもした。