この命のすべてで、君を想いたい

...マシな方、確かにこれが一番マシなのかもしれない。


裕大はただゆっくりと待っていた。


ただ、雫が何を選んでも受け止める覚悟だけをその場に置いていた。


やっと、雫はかすれた声で言った。



『じゃあ、約束して。空には……他のみんなには絶対に言わないで』


裕大は目を閉じ、ゆっくり頷いた。


「………わかった。誰にも言わない。
だから……俺にだけは頼っていい」





それは救いではない。辛い選択。
二人とも十分すぎるほど分かっていた。



けれど、溺れ続けていた二人が選んだ、“沈まないための最低限の選択”だった。



深く苦しい絶望の中で、
それでもお互いを思いやる二人は
今日特別な約束を交わした。