この命のすべてで、君を想いたい

“助けたい”なんて綺麗じゃない。

“雫が辛そうな顔してるのを放っておけない”っていう、

もっと弱くて不器用な本音。

 
「俺だって……雫がこうなったの見てんの、しんどいんだよ。」

「だから、せめて俺くらい、そばにいさせてくれよ」

雫はゆっくり首を振る。



『……私のせいで裕大まで巻き込みたくない。私に関わったらみんな……』

「雫」

裕大が遮る。

短い呼びかけなのに、雫は黙った。


「……もう“誰も傷つけない選び方”なんて残ってないよ。だからせめて、今いちばんマシな方を選ぼう。」


「空に言わないかわりに……俺だけはそばにいていいだろ?」


雫はしばらく答えられなかった。


謝りたい気持ちと、
断りたい気持ちと、
もう何も考えたくない疲労が全部混ざり合って、

呼吸が少し乱れた。



裕大の言葉は厳しいようで、温かさに満ちている。
その言葉を雫は一つ一つ噛み締める。